全国青年司法書士協議会会長 挨拶

今回で49回目となる全青司の全国大会は、「使命」をテーマに、岐阜の地で開催されます。

 

全青司の目的は、「法律家職能としての使命を自覚する青年司法書士」の連携を図り、「市民の権利擁護及び法制度の発展に努め、もって社会正義の実現に寄与すること」であるとされています。しかし、そもそも、「法律家職能としての使命」とは何でしょうか?また、そもそも、「法律家」とはどのような存在なのでしょうか?

 

ご承知のとおり、司法書士法には、使命に関する直接的な規定が存在しません。もちろん、司法書士倫理においては、その前文で、司法書士の使命を謳っています。ただし、司法書士倫理は、あくまでも業界内部の自律的な倫理規範であり、法や市民の側から規定された司法書士の使命はいまだ存在しません。

 

 私たち青年司法書士は、「法律家たる司法書士の使命とは?」ということを、現場で、市民のためのさまざまな活動を続けながら、必死に考え続けてきました。また、全青司も、発足以来、司法書士の使命は何かということをずっと自問自答しながら、活動し続けてきました。全青司の今までの活動自体が、この問いに対する解答を生み出す試みであったとさえ言えるでしょう。私たち青年司法書士は、今まで、一瞬たりとも使命に関する問いから自由であったことはないのです。

 

全青司の歴史やこれまでの活動から自然と出てくる市民社会に対する使命、そういうものが必ず存在するはずです。また、司法書士制度の将来像を描くにあたって、使命を抜きにして考えることは決してできません。

 

 司法書士の使命に関する議論は、いまだ未完成です。全国の青年司法書士が岐阜の地で使命の問題に取り組み、その結果、司法書士の使命に至る道筋が明らかになるのであれば、平成30年に生きるわれわれ青年司法書士の業績は、歴史の上で高く評価されるでありましょう。

 

 使命に関する議論は、われわれのアイデンティティを巡る旅でもあります。その先に、私たちの明日が、そして未来が見えてくるに違いありません。ぜひ、岐阜の地で、司法書士の使命について、一緒に考え、そして議論してみませんか。3月3日~4日、みなさまにお会いできるのを楽しみにしております。

 

全国青年司法書士協議会 会長 広瀬 隆

 

 


大会実行委員長 挨拶

全国の青年司法書士の皆様こんにちは。

全青司全国大会ぎふ実行委員長の北川雄太と申します。

平成30年3月3日に行われる(4日は、全青司の定時総会が同じく岐阜で開催されます)全国大会ぎふでは、「司法書士の使命を考える」をテーマとして取り扱います。

 現在、日司連で使命規定についての司法書士法改正が検討されていることは、ご存じでしょうか?我々の士業法にとって、使命規定は1条や2条といった法律の頭に規定される、まさに社会にとってその存在意義が何か、を規定するものであります。このような重要な法改正がなされようとしている今、我々司法書士が、その規定の前提にある司法書士の使命を議論することは、非常に有意義なことだと考えます。

 激動の社会の中、我々司法書士が社会からどのように必要とされていくのか、社会の中で果たすべき役割がなんなのか。その答えは、ひとりひとり違うものかもしれません。その 答えが仮に違ったとしても、考えることが大切なのではないでしょうか?

 基調講演の講師には、木村草太首都大学東京教授をお招きし、「法律家とは」「法律家の使命とは」についてお話頂く予定です。普段の実務の話と違い、なかなか正面から使命について考える機会は多くないかもしれません。そんなテーマの話だからこそ、若手司法書士が集結するこの全国大会で、アツい議論ができればと考えています。

 ところで、皆様にとって岐阜と言えば、どんなイメージでしょうか?せっかく岐阜にお越しいただく際には、初めて岐阜におみえの方にとっても、そうでない方にとっても、アツい議論とともに、岐阜への旅行を良い思い出にしていただけたら幸いです。車で足を伸ばして、雪の白川郷、高山の街並み、下呂温泉・・・なんてのはいかがでしょうか?あまり遠出は・・・という方、織田信長が入山した岐阜城や、清流長良川といった岐阜市内観光はいかがでしょうか?せっかく岐阜へお越し下さる皆様に最高のおもてなしができるよう、実行委員一同全力を尽くせればと思っております。観光に迷ってみえる方、実行委員に一声おかけくださいませ。

 それでは、平成30年3月3日、4日に長良川国際会議場・岐阜都ホテルにて皆様とお会いできるのを楽しみにしています。是非岐阜の地へお越しください!

 

                第49回全青司全国大会ぎふ 実行委員長 北川雄太

 

 


岐阜青年司法書士会会長 挨拶

 岐阜青年司法書士会(以下、「岐阜青年会」)は、平成3年に創立され、過去には平成16年に初めて全国大会を主管しております。そして、岐阜青年会は平成28年に25周年を迎えました。そのような中、何の巡り合わせでしょうか、「第49回全青司全国大会ぎふ」を主管する運びとなりました。

 

主管決定から約2年間、紆余曲折を経て、テーマは「使命」となりました。

 

ぎふ実行委員会で議論をする中、「社会における司法書士の存在意義とは何なのか?」という問いに対して、明確な回答ができる者がいませんでした。当事者である我々がそこを把握していない原因は何なのかを考える中で、我々司法書士の帯びている「使命」を考える、考え続ける重要性を痛感するに至りました。

 

全国大会の主管決定から、今日までどれだけの時間をかけて議論をしてきたでしょうか。議論が深まらず、下を向いてしまう時期もありました。しかし、こうした経験が各実行委員、ひいては岐阜青年会にとって貴重な財産になっていくものと信じております。また、経験をした我々は、後進となる未来の司法書士の一つの範となれることと確信しております。

 

日本の真ん中に位置する岐阜県ですが、皆様お越しいただいたことはありますでしょうか。観光地として、飛騨高山、下呂温泉、馬籠宿等。偉人として、織田信長、豊臣秀吉、杉原千畝等。さらには飛騨牛、鮎を始めとするおいしい食べ物も数多くあります。ぜひ、岐阜の地へお越しいただき、岐阜青年会ですら気づいていない新たな岐阜の魅力を皆様には見つけていただければと思います。ぎふ実行委員一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

最後になりましたが、本全国大会の開催にあたり、ご尽力をいただきましたすべての皆様に感謝申し上げます。

 

 

 

                岐阜青年司法書士会 会長 平野 瞬